一般社団法人 静岡県安全運転管理協会
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
     
2023(令和5)年度 事業報告書
 一般社団法人 静岡県安全運転管理協会(以下、県協会という。)では、安全運転管理者等の資質の向上及び安全運転管理体制の充実強化を図るとともに、広く安全運転管理に関する啓発を行い、もって交通安全の実現に寄与することを目的として、定款第4条に定める各種事業を実施した。

令和5年度の事業については、その事業計画に基づき活動重点を
○ 「おもいやり ありがとう」の広報啓発活動の推進
○ 高齢者と子供の交通事故防止対策の推進
○ 追突事故防止及び出会い頭事故防止対策の推進
○ 自転車安全利用対策の推進
○ 後部座席を含めた全ての座席でのシートベルト及びチャイルドシートの正しい着用の推進
○ 飲酒運転根絶対策の推進

として、県警察本部をはじめ、関係機関・団体と緊密な連携を図りながら各種事業を推進し、安全運転管理者選任事業所の交通安全及び交通事故防止に努めた。
 令和5年中の安全運転管理者選任事業所に関する交通事故(以下「安管事故」という。)は、死者数、発生件数、負傷者数いずれも減少した。
 死亡事故は件数 11 件 11 人で、前年に比べて1件2人の減少となり、前年の「交通死 亡事故抑止目標 12 人以下」を達成することができた。
 これは、安管事故の統計を取り始めた平成9年以降最少の記録であり、3年連続して 15 人を下回っている状況である。
 発生件数についても、前年より約 800 件減少しており、安管事故の全事故に占める割合も 16.8%と、3年ぶりに 20%を下回り、前年の「安管事故の発生件数抑止目標 20%以下」を達成することができた。
 しかし、飲酒運転、無免許運転、ひき逃げ事故などの悪質な事案の絶無を期したが、これらの悪質な違反・事故は 30 件発生しており、昨年の 31 件と比べると微減であり、飲酒(酒気帯び)運転は、依然として後を絶たない状況にある。
 令和5年度中に実施した事業の概要は、次のとおりである。


第1 安全運転管理に関する啓発及び広報の実施
 高齢者等の交通事故防止対策を推進するため、夕暮れ時から夜間における「早めのライトオン」と「ハイビームの効果的活用」の促進、歩行者保護意識の醸成、 「全ての自転車利用者に対するヘルメット着用努力義務化の周知」「事業所における飲酒・暴走運転等危険運転をさせない・許さない職場づくり」を推進するための施策に取り組んだ。
   
 安全運転管理者選任の協会加入事業所等に対して、交通事故防止対策、交通安全運動の推進方策、交通事故事例や各地区協会の活動状況を紹介するなど、安全運転管理に役立つ資料等を掲載した機関誌「安全運転管理しずおか」を毎月発行し、各選任事業所、関係機関及び市町等に配布した。(毎月発行、月平均 11,100 部)
   
 県協会では、㈱テレビ静岡が主催する子供たちを交通事故から守るキャンペーン、「第 44 回黄色い手帳運動」に後援団体として協賛し、春の全国交通安全運動 期間中、テレビ放映を通じてドライバーと子供たちに交通ルールとマナーの呼び 掛けを実施した。(4月、8回放映)
   
 秋季及び年末の交通安全運動期間中、静岡エフエム放送株式会社(K-mix)のラジオ(以下「K-mix ラジオ」という。)で、推進事業所と県・地区協会が一体となって作成したスポットCM(延べ 96 回)を放送した。
 また、県下 10 地区協会の役員等が「K-mix ラジオ」の人気コーナー「うご☆ラジ」に生出演し、各地区協会の交通事故防止活動を紹介するとともに、県民に対して交通安全を呼び掛けた。
   
 安全運転管理協会を県民や未加入事業所等に幅広く紹介するため、県協会ホームページに「安全運転管理協会の紹介」、「安全運転管理者制度の説明」、「安全運転管理者講習の概要」、「表彰制度」等を判りやすく掲載するとともに、「定款」、 「役員名簿」、「事業報告書」、「事業計画書」、「貸借対照表」、「正味財産増減計算書」等を公開して事業の透明性の確保に努めているほか、安全運転管理協会の役割などのメリット等を掲載して、県協会の周知と加入促進に努めた。
   
 ホームページによる広報活動を推進するため、警察本部からの交通安全情報や各地区安全運転管理協会の活動状況等をトピックスとしてリアルタイムに掲載し、会員事業所への情報提供に努めた。 (トピックスの掲載 74 回)

   
協会加入事業所にかかる交通事故抑止の一環として、県警察本部の要請による 「選任事業所従業員による重大特異事故の通報制度」に基づき、インターネットメールシステムを活用して、各地区協会の協力のもと、会員事業所への迅速な通報を行って、情報共有に努めた。
 なお、令和5年中の通報件数は、死亡事故に関するものが6件(同時通報2件を含む。)、飲酒運転、無免許運転、ひき逃げ事故等の重大違反が 10 件(同時通報7件を含む。)で合計 16 件であった。
   
安全運転管理者選任事業所従業員の交通安全意識の向上と交通安全管理意欲の高揚を図るため、選任事業所に「選任事業所表示板」90 枚を各地区協会経由で配布した。
 また、安全運転管理者手帳用証を 4,000 部作成して各地区に配布した。



第2 安全運転管理に関する研修会等の開催等
定款に基づく総会、理事会はもとより、各種会議や研修会等については、次のとおり開催した。
   
 新たに採用された地区協会事務局長等に対して、能力向上を図ること等を目的とした「新任事務局長研修会」を開催した。
〇 開催日、場所 令和5年4月7日 静岡市「交通会館ビル」
   
 例年、警察本部との共催により、「令和5年度安全運転管理推進事業所」の指定を受けた 49 事業所に対して、今後1年間の推進要領等を説明する「安全運転管理推進事業所説明会」を開催した。
〇 開催日、場所 令和5年4月 18 日 静岡市「グランシップ」
   
 令和5年度法定講習の委嘱講師(39 人)を対象とした「安全運転管理者等講習講師研修会」を開催し、講習実施上の注意事項等について必要な説明を行った。
〇 開催日、場所 令和5年6月 15 日 静岡市「静岡第一ホテル」
   
 「県下事務局長等研修会」では、警察本部交通企画課理事官から、「改正道路交通法の要点」について指導を受けたほか、警察本部警備部緊急事態対策課補佐による「最近の県内における災害の現状と対策」に関する講演を受講した。
〇 開催日、場所 令和5年6月 29 日 静岡市「静岡音楽館AOI」
   
県協会役員による交通事情視察を行った。
〇 実施日 令和5年 11 月 12 日~11 月 13 日 場 所 神奈川県内(アクアライン・海ほたる等)
   
 県下地区会長・事務局長合同研修会を開催し、警察本部交通企画課理事官から 「アルコール検知器を用いた酒気帯び確認の義務化」について指導を受けるとともに、元警視総監「池田 克彦」氏を講師に招いて、「危機管理と組織の在り方」と題した講演を受講した。
○ 開催日、場所 令和6年 1 月 30 日 静岡市「静岡音楽館AOI」
   
 警察本部との共催により、令和5年度に指定された安全運転管理推進事業所の 取組み成果等を発表する「安全運転管理推進事業所事故防止研修会」を開催した。
〇 開催日、場所 令和6年2月 13 日 静岡市「グランシップ」
   
 県協会では、交通安全教育啓発用DVDを購入し、希望する会員事業所に無料 で貸し出した。(DVD6本購入) 保有しているDVDは、県協会ホームページで公開している。
○ 貸出し本数 延べ 254 本
○ 県協会保有数 150 本
   
 選任事業所の事業主を対象に、安全運転管理者制度に対する理解と協力を得るため、各地区で開催した事業主セミナーに対して助成金を交付した。
〇 開催した地区 24 地区(うち合同開催9地区)
   
10  安全運転中央研修所安全運転管理課程に参加する機会を設け、各地区協会会員事業所の管理者を入所させて、運転適性検査・指導者資格を取得、今後の適正検査実施計画の礎を築くとともに、入所事業所等に対して助成金を交付した。 (3地区3人)
   
11  東部・中部・西部地区の方面別で開催された会長等研修会に対して助成金を交付した。