一般社団法人 静岡県安全運転管理協会
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
令和5(2023)年度  事 業 計 画

 交通安全対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、昭和45年6月、交通安全対策基本法(昭和45年法律第110号)が制定され、同法第 25 条第1項の規定により、国の作成する交通安全基本計画に基づき、本県においても昭和46年度以降、10次・50年にわたる交通安全基本計画が策定され、官民が一体となって陸上交通の安全対策を強力に実施してきた。
さらに、令和3年度からは、「第11次静岡県交通安全計画」に基づき、人命尊重の理念の下、交通事故のない社会の実現に向けて、各種施策を推進しているところである。
この結果、昨年(令和4年)中の交通事故死者は、全国では昭和45 年に1万6,765 人と最多であったが、過去最少の2,610人まで減少するに至り、本県においても、最多であった昭和41年の716人から、統計が残る昭和28年以降最少となる83人となり、2年連続して100人を下回った。
なお、昨年(令和4年)中における本県の交通事故発生件数は、18,678件で、昭和50年以降、46年ぶりの昨年に引き続き2万件を下回った。
本年度は、「第11次静岡県交通安全計画」の3年目に当たり、抑止目標に掲げられた発生件数15,000件以下、死者数80人以下を達成するため、引き続き交通事故の削減に向けて、各種事業を推進していく必要がある。
以上を踏まえ、令和5年度「一般社団法人 静岡県安全運転管理協会」(以下、県協会という。)の事業計画を、次のとおり定める。

第1 重点目標等
1 活動重点
交通事故防止活動重点は、「第11次静岡県交通安全計画」と静岡県交通安全対策協議会の令和5年度の「交通安全運動基本方針」等を踏まえて、
〇 「おもいやり ありがとう」の広報啓発活動の推進
  ドライバーも歩行者も、ゆずるおもいやりと感謝の心で交通事故防止を図る。
〇 高齢者と子どもの交通事故防止対策の推進
  ・自動車の「早めのライトオン」と「ハイビームの効果的活用」の実践
  ・歩行者の自発光式反射材等の活用の推進
  ・ 歩行者保護意識の醸成
〇 追突事故防止及び出会い頭事故防止対策の推進
  追突事故及び出会い頭事故の原因の周知と防止対策の実践
○ 自転車安全利用対策の推進
  ・正しい自転車の交通ルールの浸透と実践
  ・「全ての自転車利用者に対するヘルメット着用努力義務化」の周知及びヘルメット着用の促進
○ 後部座席を含めた全ての座席でのシートベルト及びチャイルドシートの正しい着用の推進
  「全席シートベルト着用とチャイルドシートの正しい着用」の実践
○ 飲酒運転根絶対策の推進
   飲酒運転をさせない・許さない職場環境づくりとする。

2 交通事故抑止目標等
(1) 交通事故件数の抑止目標
 
死亡事故の抑止目標
 

「第11次静岡県交通安全計画」では、目標を令和7年末までに年間死者数を80人以下としており、昨年、一昨年と90人を下回っている状況にあるものの、新型コロナウイルス感染症への対応の変化等により、今後の交通情勢も近年とは異なる状況が予想され、具体的な数値的目標の設定が難しいことから、本年度も、安全運転管理者選任事業所が関係する交通事故における死亡事故の抑止目標は、前年以下(前年死者数13人)とする。

発生件数の抑止目標
(全事故に占める安全運転管理者選任事業所の事故件数の割合を、一定以下とすることを目標に設定)
 

令和2年中における安全運転管理者選任事業所が関係した交通事故件数(第一当事者となった件数、以下安管事故という。)の全事故件数に占める割合は18.9%であったが、昨年(21.2%)、一昨年(23.0%)といずれも20%を超えており、全事故に占める安管事故の割合が高い状況が続いていることから、全安全運転管理者に発生件数を認識してもらうために抑止目標を設定し、安管事故の発生を、昨年度に引き続き、全事故の20%以下とすることを目標とする。

(2) 悪質危険な違反を伴う事故の絶無
 

昨年10月から12月にかけて実施した交通事故防止コンクールは、期間中の飲酒運転・無免許運転などの重大悪質な違反や事故により、9地区が審査対象外となった。
また、昨年1年間では、ひき逃げ事故のほか、飲酒運転が21件、無免許運転が5件発生している。
以上の経緯と現状から、飲酒運転・無免許運転はもとより、飲酒、無免許、ひき逃げ事故の絶無を目標とする。